
SEになるなら、どの学部が向いているのかな?
このような疑問を持つ人は多いですね。
一般的には、情報系の学部・学科を卒業してIT企業に就職する流れが王道です。
このルートなら大学の時からITの知識を得られるので、就活時や入社後に有利に働く場面があるでしょう。
とはいえ、「情報系の学部・学科を卒業しないとSE(システムエンジニア)になれない」というわけではありません。
むしろ、「SEになるため」というのを目的とするなら、学部はあまり関係無いと言えます。
これは、実際に情報系の学科を卒業してSEになった僕自信が感じていることです。
もちろん、情報系の学部・学科で学ぶメリットもありますけどね。
というわけで今回は、SEになるための学部・学科選びについてお話ししていきます。
SEになるなら情報系の学部・学科に進学するのが良い?
「SEになりたい」という思いが高校生のうちから既にあるなら、情報系の学部・学科に進学するのは良い選択と言えるでしょう。
授業を通してITの知識を増やせる
大学での授業の大半がITに関するものになるので、就職する前から知識を深められるのは大きなメリットでしょう。
僕が通っていた大学の場合であれば、座学では言語処理や画像処理、通信、ハードウェアなど、IT業界について広く学ぶことができましたね。
IT業界も本当に幅広いので、その中で自分が特にどの分野に興味を持っている・持てるのかを勉強を通して知ることができます。
これは他の学部・学科では分からないことですね。
プログラミングを学べる
おそらく、大半の情報系の学部・学科では授業のカリキュラムにプログラミングも含まれるでしょう。
SEになるなら、プログラミングも経験しておいて損はありません。
僕の大学の場合だと、2年生の時に基本的なことを身に付け、3年生になったら一人だったりグループで簡単なシステムを作ってみたり。
4年生になったら卒業研究でプログラミングをガンガン使うという感じでしたね。
そして、扱うプログラミング言語も授業や研究によって様々。
C言語やC+、Pythonなど、複数の言語を経験できるのも利点です。
自分の興味のある分野の企業に絞って就活できる
ITの知識が深まれば、就活での企業の選び方も変わってくるでしょう。
大学の授業を通して、自分がどの分野に興味があるのかは分かっていると思います。
そうなれば、その分野の仕事ができる企業に絞って就活できるので、入社後に「自分がやりたい仕事じゃないな・・・」となるリスクも減らせるでしょう。
興味のある企業にOB・OGがいれば会社の雰囲気や仕事内容について聞いておくと、さらに良いですね。
SEの就活で有利になる
情報系に進んでおくと、SEの就活で有利になる場合があります。
それは企業側から学校に対して推薦枠が用意されていることがあるからですね。
あくまでも推薦なので内定確実とはなりませんが、他の学校や学部出身者より有利にはなるでしょう。
また、推薦で無い場合でも、利点はあります。
たとえば、そもそも採用条件に「情報系の学部・学科出身であることしていること」を挙げている企業もありますからね。
これは視点を変えれば、情報系出身なら応募できる企業の選択肢が広がるということ。
また、面接でも有利になることはありますね。
ITの知識やプログラミング技術に関して、大学で身に付けられていることを言えます。
卒業研究の内容によっては自分のIT知識の高さをアピールすることもできるでしょう。
そうなれば、能力面では問題無いので、あとは人柄のアピールを考えるだけ。
就活においては色々な点で、情報系出身というのが有利に働くことがありそうです。
SEになるのに学部・学科は関係無い?
さて、ここまで情報系の学部・学科に進学するメリットについてお話ししてきました。
確かにSEになるのに情報系を選択するのはおすすめです。
とはいえ、「情報系で無ければSEになれない」とはなりません。
これは当然ですよね。
もしそうだとしたら、違う学部を選んだ人はSEになれないことになります。
これは企業側にとっても不都合です。
情報系以外でもSEになれる
IT業界は人手不足と言われるように、「未経験OK」の求人を出している企業も多いですね。
新卒採用の求人を見ても、学部を問わない企業も多いです。

本当に学部は関係無いの?結局は情報系の人ばかり採用されるんじゃないの?
このように思う人もいるかもしれませんが、実際のところ、僕の同期の半分近くは文系出身です。
また、知り合いのSEで音大出身という人もいますね。
企業の研修が充実している
なぜ、情報系以外の学部出身でもSEになることができるのか?
それは入社後の研修で、プログラミングなどSEに必要なスキルを身に付けられるからですね。
研修の期間は企業によっても変わりますが、2~4ヵ月程度でしょうか。
その期間、平日に毎日8時間、SEになるための勉強をできると考えれば、文系出身者でもハードルが下がるでしょう。
僕も入社後に研修を受けましたが、内容はほぼプログラミング。
あとは、データベースのことだとかテスト工程のやり方など。
正直、プログラミングに関しては大学の授業でやったよりも難易度の高い内容でしたね笑
それでも同期の皆無事に研修を終えることができたわけですから、未経験者でも十分にSEになることは可能というわけですね。
情報系学部の授業の大半はSEの仕事には活かされない?
これは僕の感覚ですが、情報系の学部・学科で学んだことはあまりSEの仕事には活きていません。
それは、大学ではあくまでも学問としてITのことを学ぶからですね。
仕事用の知識では無いので、SEになる上ではあっても無くてもそれほど影響はしません。
そして、ITの知識を幅広く学ぶということは、幅が広い分、学んだことの大半は仕事では使わないとも言えるでしょう。
もちろん、大学の授業は仕事のスキルを高めることを目的としているわけではありませんから、悪く言うつもりはありません。
ただ、「SEになるために情報系の学部・学科を選択する」というのはそれほど重要では無いかなというのが個人的な感想です。
情報系以外の学部を選択してSEになるのもあり
文系出身のSEもたくさんいるように、学部選びが就職に直結するわけではありません。
となれば、高校生のうちから「SEになりたい」と思っていても、情報系以外の学部・学科に進学する選択肢はあります。
仕事基準で学部を選ぶ必要は無い
僕も高校生のうちからSEになろうと思っていたので情報系の学科に進学しましたが、もう一度大学生に戻るなら、経済学部を選びますね。
それは仕事とは関係無く、自分が関心を持つテーマが、投資や税金、財政など、「お金」だからです。
もちろん、経済学部で学ぶ内容を知らずに言っているので、実際に学んでみたら「やっぱり違った」と言うかもしれませんが笑
ただ、SEとして働いているものの、IT技術についてはあまり関心がありません。
まあ、それは僕がプログラミングが好きでSEになったからですね。
大学の授業も興味をあまり持てなかったのが本音です。
つまり、将来なりたい職業に適した学部を選ぶ必要は無かったということですね。
(医学部などは除きますが)
大学はあくまでも興味を持った分野を学ぶ場なので、仕事はあまり気にせずに学部を選択しても良いでしょう。
むしろ、他の学部で学んだ方が、知識の幅が広がるという利点があります。
ITの知識はSEになればどんどん増えるわけですから、他のSEと差別化を図るなら別分野の知識を持っていた方が有利になる場面もあるかもしれません。
まとめ
さて、今回はSEになるための学部・学科選びについてお話ししてきました。
結論としては、「情報系なら有利になる場面もあるが、どの学部からでもSEになれるから学部は自由に選んで良い」という感じですね。
もちろん、「SEになりたいから情報系に進学する」というのは自然な流れです。
ただ、「SEになりたいから情報系に進学しないといけない」と思い込むのはどうかな~と感じます。